2005年 09月 30日 ( 1 )
プラート美術の至宝展へ 
a0025910_19122763.jpg新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で『プラート美術の至宝展-フィレンツェに挑戦した都市の物語-』が10/23まで開催されております。懸賞であてたチケットを握り締めて行ってまいりましたわ。プラートはイタリアの都市なのですが、聖母マリアの「聖帯伝説」がある都市なんですって。
聖母マリアが亡くなると、神ではないマリアは自力では昇天できないので、天使達につれられて昇天するのですが(被昇天)まさにその瞬間を使徒トマスが目撃するのです。昇天の証拠を下さいと言ったところ、聖母は自分が身に着けていた帯をはずして、トマスに与えたというのが「聖帯伝説」です。
各地にこの「聖帯伝説」はあるのですが、プラートはフィレンツェの侵略に脅かされていたので、この「聖帯伝説」を政治的に利用したんだそうです。
プラートの「聖帯伝説」は続きがあり、トマスが司教に「聖帯」を譲り、その司教の娘と結婚したプラートの商人ミケーレが、持参金として「聖帯」を受け取る。ミケーレが亡くなる際に、プラートの司祭に「聖帯」を委ねたというものなんです。聖母の特別な加護の下にあるというのがプラートの主張。信仰と美術で民心をまとめたのだとか。だから、小さい街ながらも美術品を集めたんですって。
今回の目玉はフィリッポ・リッピの絵画。
『身に着けた聖帯を使徒トマスに授ける聖母』と『聖ユリアヌスを伴う受胎告知』。フィリッポ・リッピといったら修道士であり画家でもあり、絵画はボッティチェリなどに影響を与えたのですが、50歳を過ぎてから20歳の尼僧ルクレツィアと駆け落ちし子供をもうけるというスキャンダラスな面でも有名だったりしますよね。この『身に着けた聖帯を使徒トマスに授ける聖母』の左端に描かれている女性が、その恋人ルクレツィアをモデルにしているといわれているそうなんです。どうりで、最初にこの絵を見た時に、聖母よりも左の女性の美しさの方に目がいったんですよね。あとで説明を読んで納得しちゃいました。
2人の間にできた子供のフィリッピーノ・リッピの絵も展示されていて、そういった面でも見ていて面白い展覧会でした。
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『身に着けた聖帯を使徒トマスに授ける聖母』と『聖ユリアヌスを伴う受胎告知』
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by pocoli | 2005-09-30 19:33 | 美術展など