来年2005年に愛知万博が開催されるので、その記念として「世紀の祭典 万国博覧会の美術」が上野にある東京国立博物館で開催されています。パリ・ウィーン・シカゴ万博の東西名品が展示されています。でも、日本の工芸品がほとんどでした。
日本が国として初めて万博に参加したのは明治6年(1873年)のウィーン万国博覧会からで、その展示の予行演習として明治5年(1872年)に湯島天神で博覧会を開催したのが国立博物館の出発だそうです。なるほど。国立博物館としては出発点なのだから、この展示会は特別な思いで開催していることでしょう。海外の美術館の品が多かったのですが、東京博物館蔵っていうのも、わりと多かった気がするので、そのあたりが万博へ出品された美術品への特別な思いなのだろうか。わからないけど。 しかし、初参加のウィーン万博が終わり、明治7年(1874年)の3月24日、伊豆半島沖で万博のために集められた日本各地の古美術や、ウィーンで買い集められたヨーロッパの工芸品を載せたフランス郵船ニール号が沈没してしまったんです。192箱が沈み、一年半後、海底から引き揚げられた68箱の荷物には、漆器や日本と西洋の陶磁器などがあったのですが、漆器には際だった損傷が見当たらず、漆器の堅牢さを知らしめる結果になりました。さすが漆です。 この展覧会で私が印象に残ったのは「香箱」。小さい箱なのに瓜の形や小野小町型や卵で作られたものまであり、とても繊細で洗練された作りに感動してました。あぁ~こんなの欲しぃ~~。 他には「十二羽の鷹」。色んな動きと表情のまるで生きているかのような十二羽の鷹の置物。ちょっと圧倒されます。 ジャポニズムのコーナーではエミール・ガレの扇子型のガラスの飾りや、団扇の花器などが色合い、デザイン等とても落ち着いていて素敵でした。 他にもところどころにガラスの器や花器などで、あぁ~こんなん欲しぃ~~とおもう物があり、売ってたら高いだろうけど、これからはこういうの探してみようなんて毎回考えている自分にふと気づき。。。どうして、何をみても「うわぁ、こんなん欲しぃ~~。」という感情しかでてこないのかと、とても情けなくなった一日でございました。もっと、高尚な考えができんものだろうか。。。とほほ。
by pocoli
| 2004-07-31 23:58
| 美術展など
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